滝行やってみた(滝行のお寺に行ってみた②)
さて、いよいよ滝行当日を迎えました。
圏央道を使ってビューンと車で行けばそれほど遠く感じません。道も空いていますし。
渋滞や不測の事態を考慮し、早めに家を出たので、開始時間にはまだ少し早いです。
このあたりだなーと思っていると道沿いに天光寺がありました。
駐車場を一旦通り過ぎ、安全なところでUターン。
道沿いの駐車場に車を停めると、その直後に同じ目的を思われる50代くらいのおじさんも同じ場所に駐車してきました。
なんとなく目を合わせないようにして開始時間までやりすごします。
開始5分前になりしましたので、天光寺の正面玄関へ。
中はガランとして人の気配がありません。
しばし佇んでいると、奥から30歳くらいの短髪の男性が。作務衣のようなものを着用されているので、お寺の方でしょう。
挨拶とともに奥に誘導され、本堂らしき場所に連れていかれます。
そこには、等間隔に座布団が4枚敷かれています。
先ほどのオジサンが座っていました。
座布団の前には小さな机が置いてあり、必要事項を記入する紙と封筒が置いてあります。
ひとまず自分と子供の分を記入し、お布施を規定の金額封筒に入れ、開始を待ちます。
ちょっとすると20代くらいの女性も加わり、これで全員のようです。
まずは、先ほどの作務衣の方から諸注意等やお寺の歴史、成り立ちのお話を聞きます。
その後、書類を回収し、ロッカーに案内され、修行着に着替えます。そう、白装束です。
着替えた後、本堂に戻り、お経を作務衣の方に先導いただき唱えます。
4名でお経を唱えると、誰がさぼっているのか一目瞭然ですので、結構みんなしっかり声を出します。
そんな時間を1時間ほど行ったでしょうか。正座で行っていたので、全員もれなく足がしびれて感覚がありません。そして、痛い・・・。
これも修行の一環のような気もします。
その後、外で簡易的なお百度参りです。
これは、20mほどの石でできた通路をただひたすら往復する修行の一環です。
一往復するたびに端にある石像に「南無大師遍照金剛(なむたいしへんじょうこんごう」と唱えます。
最近運動していなかったとはいえ、走ることに苦手意識はありません。
裸足で、石畳に踏み入れた瞬間。
「あっちいいいい!!」
そう、外は炎天下。石畳は熱されております。
作務衣の男性は涼しい顔で、やり方を説明し、「それでは始めてください。」
それを合図に4名は各々走り始めますが、石畳の「熱さ」には慣れません。
足のつま先、足の外側、踵中心と様々な場所に重点を置きながら走りますが、ずっと熱いです。その間炎天下の日差しはさんさんと降り注ぎます。
周りをみると、あのおじさんがトップで走っています。別に競争ではないのですが、追いつきたくなるのは性分でしょうか。
次男も黙々と走っています。サッカーをやっているので、軽やかに走っています。
あの20代の女性も黙々と走っています。なんでこんな半日修行に20代のうららかな女性が参加しているんだろう。何があったんだろうかと不埒な考え事をしながら走っていましたら、
「ずるっ!!!」
といやな感触が足の裏から。
そう、足裏に豆ができました。それも親指のところに1円玉くらいのでかいやつです。
きっと不埒な考え事をしていたので、バチが当たったのでしょう。止まるわけにもいかず、でもさとられるのも恥ずかしいので、何事もなかったかのように走り続けます。
熱いのと、暑いのと、(豆が)痛いので辛くて仕方ありません。
石像の弘法大師さまがだんだんと憎たらしくなってきます。
「こんなつらい状況から早く救ってください」と。
後から思い起こすと、自分勝手ですよね。
自分で申し込んでおいて、辛い目にあっているのに、なんとかしてほしいなんて。
ようやく、「やめ」の声がかかりました。時間にして20~30分程度でしょうか。
足の裏の豆を気にしながらサンダルを履いて石畳を降ります。
「ホッ」としたのもつかの間、この後すぐに車に乗り込み、いよいよ滝に向かいます。
そう、「滝行」の始まりです。